サンタクロースといえば、子供たちにプレゼントを届ける際に、『煙突通ってやってくる』というのが定説ですよね。
しかし、このことに疑問を感じる方は多いと思います。
家の中に入るのにわざわざ危ない煙突からではなく窓や玄関、あるいは床下(笑)など、他に多くの方法があるはずです。
この『煙突からやってくる』ようになった理由は諸説ありますが、中でも代表的なものを2つ+αをご紹介します。
聖ニコラウス伝説でのエピソード
サンタクロースとは、4世紀頃、300年代にトルコのミュラという地で司祭をしていた聖ニコラウスのことだと言われています。
彼は日ごろから貧しい人、困っている人を助け、自分の持ち物を分け与えるという優しい人物でした。
彼の近所には3人の娘のいる家族が住んでいましたが、その家はひどく貧しく、ある時娘の1人を売らなければならないほどにお金に困ったときがありました。
その事情を知ったニコラウスは、せめてもの支援にとその家の煙突から金貨を投げ込みました。
金貨は暖炉のそばにぶら下げられていた靴下に入り、そのお金によって娘は身売りを回避できたのだそうです。
また、他の2人の娘たちも、ニコラウスによる同様の支援によって身売りを免れました。
この伝説が、現在の「サンタクロースは煙突から入ってくる」そして靴下にプレゼント!という認識を形作ったとされています。
優しさあふれる、1人の司祭の物語が起源なのでした。
煙突掃除をさせるために作られたお話し
「サンタクロースが煙突から入ってくる」理由のもう一つとして、「煙突掃除をさせるため」というものがあります。
ここでは、「サンタクロース=プレゼントを持ってくる」という前提が話の根拠に生かされています。
煙突の内側は、下の暖炉で火を焚き続けるため「煤(すす)」で真っ黒になっています。
煤は微細な炭の粉で、服などについたらなかなか取れるものではありません。
また、火を焚く限りどんどん煙突の内側に溜まっていくので、いつかは掃除をしなくてはなりません。
そこで、大人たちは考えました・・・「どうにかして子供に煙突掃除を手伝ってもらえないだろうか?」と。
長いブラシを使いゴシゴシとこする煙突掃除は重労働で、どうにかして手伝ってくれる人が欲しかったのです。
そこで子供に
「サンタさんを迎えるために掃除を手伝ってくれない?」
と言ったのです。もうお分かりですね!?
「子供たちはプレゼントが欲しい=サンタクロースに来てほしい→サンタクロースのために煙突掃除をする!」
という論理です。そこから
「サンタクロースは煙突からくるんだぁ!!!!」
と言われるようになったという訳なんですね。
大人からしたら煙突が綺麗になるし、子供たちからしたらサンタクロースが来てくれる可能性が高まってお互いに利益のある話でした。
このように大人の都合によって作られた話である、という見方もあります。聖ニコラウスのエピソードとは真逆の印象を受けますが、なかなか理に適っていて面白い話だと思いました。
戸締まりをしているから
そこから時を経て現代。
その昔からサンタクロースはクリスマスにプレゼントを持ってくるのは深夜寝ている間に!
とされていますが
夜中みんなが寝ている間→戸締まりをしている!
という事で煙突から入ってくる。という伝えがそのまま現在まで語り継がれている理由にもなっているのです。
ぶっちゃけプレゼントは親御さんが用意しますし、もはや”ファンタジー”ですから子供に話す時、そのくらいの方が夢があっていいですもんね。
まとめ
どうでしたか。
- 煙突から金貨が投げ込まれた
- 掃除を手伝ってもらうため
- 夜は戸締まりをしているから
という説を紹介しました。
ある意味身近な存在であるサンタクロースにも、私たちの知らないエピソードが隠れていて、それぞれが興味深いお話ですよね。
今年のクリスマスには、ご家族やパーティーなどでこういったエピソードを披露してみるといつもと違った楽しさが芽生えてくるかもしれません。
素敵なクリスマスをお過ごしください!