唇がカサカサになってかゆくなる。特に唇のふちに違和感があり、白く粉をふいたり、皮がめくれて血が出たり・・・。冬場によくあるこの唇の悩みですが、原因はいったい何でしょう?冬場の空気の乾燥でしょうか?
もしこういった唇のトラブルに何度も繰り返し悩まされているなら、単純に空気の乾燥だけが原因ではないかもしれません。
いちど「本当にただの乾燥?」かどうか確かめてみましょう。
もし「口唇炎」だった場合は症状にあった対処方法でぷるぷる唇を取り戻しましょう!!
カサカサ唇 「口唇炎」の原因と種類
唇の、特にふちのあたりがかさつき赤くなったり皮がめくれたり・・・冬のそんな症状、気になりますよね。
これは口唇炎(こうしんえん)という唇の症状が考えられます。口唇炎は唇が常にガサガサに荒れて赤く腫れあがり、リップクリームなどをまめに塗っていてもなかなか改善されません。口唇炎には何種類かあり、原因がそれぞれ違います。
多くの人は「アトピー性口唇炎」か「接触性口唇炎」です。アトピー性口唇炎は食べ物やモノなどのアレルギー物質に反応して唇が荒れます。
接触性口唇炎は口紅や乳液などの化粧品や洗顔料、リップクリームなどか唇に接触することで発症します。
中にはマスクが唇にあたることで接触性口唇炎になるひともいます。
日焼けなど日光の刺激で唇が荒れる「光線性口唇炎」は、強い日光で唇が赤く腫れ、亀裂が入り、びらんや水泡ができます。
唇の皮が何度もめくれ、かさぶたになったりしている場合は「剥離(はくり)性口唇炎」の可能性があります。
自分でめくってしまうのでなかなか完治しません。剥離性口唇炎は栄養バランスの崩れが原因で発症します。
そのほかにも、舌なめずりを何度も繰り返すことで起こる「なめまわし皮膚炎」も口唇炎の一種です。小中学生に多く、口の周りの下が届く範囲にはっきり赤みができます。
ひりつくので皮膚を湿らせようと何度もなめて、舌の刺激で余計に荒れてしまいます。
口唇炎の対処法
口唇炎の多くの場合は放っておいても自然に治ります。けれどもやはり唇がかゆくなるのは不快ですし、長期化すると悪化して治療も大変になってしまいます。早めにケアしていきましょう。
口唇炎の原因はさまざまですが、まず原因となる物質を取り除いてあげなければなりません。
アレルギー性の場合は元のアレルギー物質を食べたり触れたりしないように心掛け、接触性の場合は化粧品やリップを一度中断し、別のものに変えるなどの対策をとりましょう。
カサカサの皮が気になってはいでしまうと症状は悪化します。
- なめたりはいだりするのは我慢しましょう。
- かゆいからとタオル類で強くこするのもNGです。
- 唇が乾燥すると症状が悪化するので、しっかり保湿をしましょう。
- リップクリームではなくワセリンやはちみつを塗るとしっかりした保湿ができます。
お風呂上りに、唇をはちみつパックすると効果大です。
はちみつには美容成分がたっぷり含まれていて保湿能力も抜群に高いです。
- 唇にはちみつをたっぶり塗り、ラップでぴっちりカバーします。
- 10分ほどたったらラップをはがし、そっとふき取ります。
唇を蒸しタオルなどで温めてから行うといいですよ。
あまりに症状がひどい場合は皮膚科で内服薬やステロイド剤を処方してもらえます。
口唇ヘルペスの疑いがある場合はできるだけ触らず一度皮膚科を受診するといいでしょう。
口唇炎の予防
唇は非常に乾燥しやすくデリケートな部分です。
冬場は空気の乾燥でダメージを受けるので、まず普段から保湿を心がけましょう。
また、栄養バランスが崩れてビタミンB2、B6が欠乏すると剥離性口唇炎にかかりやすくなります。ビタミンB2は納豆や卵、レバーに多く、ビタミンB6はレバー、カツオ、マグロなどに多く含まれます。
口唇炎は疲れが溜まっていたり、体調不良などで体力が落ちると発症しやすくなります。
規則正しい生活をこころがけ、十分休息をとりましょう。適度にストレスを発散させてリラックスしましょう。
単なる乾燥が原因ではない荒れ
口唇炎は非常に身近な症状ですので、つい見逃してしまいがちです。
けれども唇が荒れているからと安易にリップクリームに頼りきりだと症状は改善せず逆に悪化する場合もあります。
なかなか治らない唇の荒れは口唇炎を疑ってみて、原因をいちどしっかり探ってみて症状に合った対処法を取っていきましょう。