日本のメダルラッシュが続いているリオオリンピックですが、各国の金メダル獲得数を見てみると一位はやはりアメリカ。そして続く第二位はなんとイギリス!
特別スポーツが盛んな国という印象もないですし、人口も日本の半分程とそんなに多い訳でもなく「どうして?」と思う方も多いはず。
まずは
金メダルの獲得数はアメリカの46個に次いで第2位、メダル総数でもアメリカの121個、中国の70個に次いで第3位と多くのメダルを獲得しています。
そんなイギリスがオリンピックでメダルの獲得数が多い理由を探っていきます!
金メダル獲得数が多い理由にはさまざまな説があります。
イギリス発祥の競技が多いので
サッカー、ラグビー、ゴルフ、競馬、野球、卓球、水球、クレー射撃など他にも数多くのスポーツが生まれた国です。
日本では柔道が、中国では卓球が、そして韓国ではテコンドーがお家芸→強い というのと同じ理論。
『UKスポーツ』のおかげ
1996年のアトランタ五輪ではメダル獲得数が計15個で36位だったイギリス。
この不振脱却のため国営宝くじの収益をスポーツ振興に使うべく翌1997年に文化・メディア・スポーツ省所管の公的機関『UKスポーツ』が設置されました。
UKスポーツの2013~17年予算内訳は、国営宝くじ収益3億5千万ポンド(全体の約68%)、国庫1億6千万ポンド、その他200万ポンド。その中から、英国が得意とするボート競技に3262万ポンド、自転車に3026万ポンドを助成するなど、リオ五輪・パラリンピックの強化に総額3億4725万ポンド(約450億円)を投じている。
この機関の支援がここにきて結果に結びついてきたという見方があります。
得意競技の種目数が多い
イギリスと言えば先にも挙げたとおり自転車競技とボート競技そして陸上や競泳、馬術が強い事で有名ですが、その三つで金メダルを多数獲得しています。
そのうち自転車競技とボート競技の二つは種目数も多いので結果的にメダルに多く繋がったと考えられます。
リオオリンンピックにおいて自転車競技では金メダルが6個、銀メダルが4個、銅メダルは1個、ボート競技では金メダルが3個、銀メダルが2個を獲得しています。
イギリスは自転車競技でメダル総数が11個で第一位、第2位のオランダが2個と圧倒的な強さでした!
ここからは少し視点をかえて、メダル獲得に関連しそうな項目との国別の比較!
人口あたりで見たらどうだろう?
2012年に開催された『ロンドンオリンピック』に於いてもイギリスは開催国という事でのアドバンデージはありましたが、金メダル獲得数は29個で3位、メダル総獲得数で4位という成績でした。
人口が多ければその分競技人口も増えレベルも上がる!・・・のでしょうか。2012『ロンドンオリンピック』のデータを見てみましょう。
人口1千万人あたりのメダル個数
メダル総数 | 金メダル | |
イギリス | 9.9個 | 4.5個 |
オーストラリア | 15.5個 | 3.1個 |
アメリカ | 3.3個 | 1.4個 |
中国 | 0.6個 | 0.3個 |
日本 | 2.9個 | 0.5個 |
人口1千万人あたりのメダル総数は9.9個と2位!
1位のオーストラリアは15.5個とイギリスの1.5倍
人口1千万人あたりの金メダル獲得数は4.5個と1位!
2位のオーストラリアは3.1個だったので約1.5倍でした。
オーストラリアの人口は約2300万人、イギリスの人口は約6400万人
やはり人口に比例したものではないようですね。
経済力?
スポーツをするにはやはりお金がかかります。
1人当たりのGDPとメダルの関係
1人当たりの名目GDP($) |
順位(位) | メダル総数 | 金メダル | |
ルクセンブルク | 101,994.09 | 1 | ー | ー |
スイス | 80,675.31 | 2 | 4 | 2 |
カタール | 76,576.08 | 3 | 2 | 0 |
アメリカ | 55,805.20 | 6 | 104 | 46 |
中国 | 7,989.72 | 75 | 88 | 38 |
イギリス | 43,770.69 | 14 | 65 | 29 |
日本 | 32,485.55 | 26 | 38 | 7 |
経済的に豊かな国が多く取れるのか?
スポーツは個人で選択して始めるということから、あえてここでは”1人当たりの名目GDP”と比較してみました。
一人当たりの名目GDPの第一位のルクセンブルクはドイツ、フランス、ベルギーに囲まれたヨーロッパの国ですが、メダルは『0個』。そもそも人口が少ないのですが、2位のスイスが多くメダルを取れている訳ではないのでこちらもあまり関係がないと言えるのではないでしょうか。
まとめ
イギリスがメダルを多く獲得している理由は「確実に〜である!」と結論づけるのは難しいですが、ここで挙げた3つの理由が複合的にイギリスの強さを後押ししていたことは間違いないでしょう。
2020年の東京オリンンピックではどうなるのでしょうか?そして我が国日本は・・・
今からとても楽しみです。