つらいアレルギー、自分の体質、家族の体質を知っておきましょう!
もしかしてこの発疹や喉の痛みってアレルギー?でも検査ってどこへ行けばいいの?
いくらかかるの?わかった後はどうすればいいの?
アレルギーに対しての正しい処方箋をここでは紹介します!
アレルギーとは
ある特定の物質(アレルゲン)に対して免疫反応が生体に障害を起こすことを指します。
つまり、本来は病原性のない食物やダニ、花粉、ハウスダストなどに対して、体が異物と
判断し、特別な抗体をつくって過剰な反応を引き起こしてしまう、自己防衛のための現象
なのです。
なぜ、アレルギー反応が起きてしまうのか、明確な原因は現代医学をもってしても、未だ
解明されていません。
もともとの体質に加えて遺伝や環境の変化、食生活の変化等、様々な要因が考えられていま
すが、20年前と比較すると、アレルギー疾患は増加の一途をたどっている事だけは確かな
事実です。
なぜ検査を受けた方がいいのか
アレルギー症状の原因となるアレルゲンの種類は膨大な数です。
代表的な項目として
- ダニ
- ハウスダスト
- イヌ
- 猫
- 蛾(ガ)
- ゴキブリ
- スギ
- ヒノキ
- ハンノキ
- シラカバ(白樺)
- 卵
- 牛乳
- 小麦
- ピーナッツ
- 大豆
- そば
- ゴマ
- 米
- エビ
- カニ
- キウイ
- リンゴ
- バナナ
- マグロ
- サケ(鮭)
- サバ(鯖)
- 牛肉
- 鶏肉
- 豚肉
- カンジタ
自分の症状の原因になっているアレルゲンは、一体何なのか、それをきちんと特定することで
正しい対処法を知り、理解することで、できるだけ発症のリスクを下げ、毎日健康で快適な
生活を送るために必要な検査なのです。
症状のみではアレルゲンを特定できません。検査を行うことで、その人その人に合った最善の
治療、投薬が必要となります。
また、自分は絶対○○アレルギーだ!と思って検査したところ、意外にも原因がアレルギー性
のものでないこともあります。
検査を受ける場所と、検査方法
基本的に、どこの病院でも検査を受けることができます。
何かしらの症状が出た場合は、皮膚に出たら皮膚科、眼に出たら眼科、鼻や喉に出たら耳鼻科、
と症状に合わせた科を受診することで、適切な対応をしていただけるかと思います。
子供の場合は小児科で検査が可能です。
また動物アレルギーの検査は内科で受けることができますので、気になる方は行ってみてください。
中には「アレルギー科」を標榜している医療機関もありますので、こちらの場合は確実に、
専門医のもと、ありとあらゆるアレルギー検査に対応可能です。
次に検査方法についてですが、おもに血液検査と皮膚検査があります。
血液検査
血液検査では採取した血液の中に含まれる「IgE」という抗体の量を調べます。この量を調べる
事で、原因になっている食物が何であるかを探すことに役立つわけですが、血液検査は、診断を
確定するものではないので、確定のためには、他の検査も必要となります。
皮膚検査
皮膚検査には主にパッチテスト、プリックテストなどがあります。
パッチテスト
薬品・金属・化粧品等によって引き起こされる“Ⅳ型アレルギー”があるかどう
かを調べるための検査でガーゼに数種類の疑われる抗原をつけ、皮膚に貼りつけて24時間から、
72時間後の反応をみて、赤くかぶれるなどの炎症を起こしていれば、陽性反応となり、アレルギーが疑われるということになります。
プリックテスト
少量の抗原液を直接皮膚につけて、皮膚の表面を針でほんの少し刺して、反応を
みる検査です。
他にも皮肉テスト、スクラッチテストなど、様々な皮膚検査の方法がありますので、確定診断を望まれる方は皮膚科、アレルギー科などの専門医を受診するのがベストでしょう。
血液検査や皮膚テストの他にも、食物除去試験・食物負荷試験という更に詳しい検査方法もありま
す。
症状によって、その検査方法も多種多様となっています。
検査費用について
イノムキャップという検査では、たくさんのアレルゲン項目の中から、自分が気になる種類を13項目まで選択することができます。
何かしらの症状があれば、保険適用となり5,000円から6,000円(3割負担の場合)で受けることができます。
病院によって、初診料や診察料などで金額が変わりますので、あらかじめ電話して、おおまかな費用の確認をしてみるといいでしょう最近ではホームページで問い合わせが出来る医院もあるのでそちらを利用するのもいいでしょう。
保険の適用を超えて検査する場合、1項目ごとに追加料金(1,100円前後)が加算されます。
「ST33」という検査では33種類(食物、ダニ、花粉、薬剤等)のアレルゲンにアレルギーがあるかどうかを一度に検査することができます。こちらも症状があれば保険適用となります。
いずれの検査も、アレルギー症状が全くない状態での検査費用は保険適用外となり自費診療ですので高額になりますのでご注意ください。
日本人に多いアレルギー
かつてアレルギーという言葉は滅多に聞くことはありませんでした。しかし今では日本人の二人に
一人が、何らかのアレルギーを持っていると言われているそうです。
やはり多いのが花粉症やアトピー性皮膚炎で苦しい思いをしている方が、周りにもたくさんいらっしゃるかと思います。
花粉症に至っては、5人に2人が発症し、更に年々増加傾向にあり、もはや国民病となっています。
日々研究は進んでいますが、完全な予防法や完全治癒する治療は、残念ながら確立されていないため、長期的な対処療法となっているのが現状です。
他に多い項目はハウスダスト、ダニ。
ハウスダストやダニへの対処法としてはできるだけ発症のリスクを避けるために、マメに掃除をする、湿度に注意しカビを発生させないようにする、などによって日々の症状を抑えることができます。
アレルギーと共存しつつ、楽しい健康な毎日を過ごすために!
まずは、自分や家族が何のアレルギーであるかを自覚し、正しい情報と適切な治療方法を知ることが大切です。
特に食物アレルギーはアナフィラキシーショックと言われる急性のショック症状により、命の危険に脅かされるため、早急に病院で適切な緊急処置を受けなくてはなりません。
またアレルギーは疲れた時に起こりやすくなる場合が多いです。
自分のアレルギーを知り、適切な処置をすることでうまく付き合っていきましょう。